連日、猛暑日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
8月初旬は1年で最も暑さが厳しいとされる大暑。
城崎温泉でも高くなった空に、蝉の声が響き、陽の光が照り付けています。
そんな暑さの中でも陽炎を見つけたり、蝉時雨に耳を傾けたり、夏ならではの楽しみを見つけてみてはいかがでしょうか。
先月末より夢花火が始まりました。平日は夜9時より毎日上がります。
8月14日には盆踊り、8月22日には灯籠流しが行われます。
ぜひ浴衣を着て城崎温泉の夏をお楽しみください^^
日中はまだまだ当分は暑い日が続きますが、朝夕にはツクツクボウシが鳴き出しています。
ツクツクボウシの声を聴くと、ほっとするような、少し切ないような気持ちになります。
お盆を過ぎる頃には夕方の虫の音や、朝晩にかすかな涼しさを感じたりと、暑さの中にも秋の気配を感じ始めます。
秋までの間にたくさんの『夏』を城崎温泉で感じてみてください♪
それでは今月のお宿通信をお楽しみください。

========
Sikiの食卓
========
八月に入り、いよいよ夏本番。
ここ城崎温泉のある豊岡市は、日本でも有数の暑さを誇る地域です。
そんな中、足を運んでくださった皆さまには、まずはウェルカムドリンクとともに、自家製の紫蘇シロップを使ったかき氷をご用意してお迎えしております。
ひと口で、ほんのりとした酸味と爽やかな香りが広がる、夏の涼を感じていただけるひと品です。
近年の気候変動は、私たちの料理にも少なからず影響を与えています。
例えば、数年前までは夏の定番だった活イカがほとんど獲れなくなってしまったり、いわゆる「夏枯れ」と呼ばれる期間が長引いたりと、海の恵みにも変化が見られるようになりました。
それでもなお、この季節に美味しさを増す魚もあり、地元の港で水揚げされた旬の味覚を皆さまにお届けしています。
ご夕食では、厚みのある鯖を丁寧に〆た「〆さばの棒鮨」、そして脂の乗ったイサキを炭火で香ばしく焼き上げた「塩焼き」などをご用意しております。
イサキの焼物には、トマトや胡瓜といった夏野菜、もち麦を合わせ、飯尾醸造さんの富士酢を使ったサルサ風のサラダを添えて。
さっぱりとした味わいの中に、夏の力強さを感じていただける一皿です。
夏バテ気味の身体にやさしく染みわたる地元食材のお料理と、外湯巡りでのひとときが、皆さまにとってこの夏の思い出の一頁となれば嬉しく思います。
城崎の夏を、どうぞゆっくりとお楽しみください。

=======
泉翠日和
=======
みなさん、こんにちは。
私はチャン・ティ・アイン・トゥと申します。
【トゥ】と呼んでください。
ベトナムからのインターンシップ生で、先月より泉翠のスタッフとして働き始めました。
私は美しい「S字型の国」ベトナムで生まれ育ちました。
私の趣味は旅行、登山、音楽鑑賞、そして料理です。
これらの趣味は、現代の忙しい生活と心の内面とのバランスを取るための、大切な時間になっています。 特に、家族と一緒に標高3,143メートルの「インドシナ半島の屋根」ファンシーパン山に登った経験は、私の中で一生忘れられない思い出であり、大きな誇りです。

音楽に関しては、TWICE のファン「ONCE」であり、Taylor Swift のファン「Switie」でもあります。
彼女たちの音楽は、私にとってインスピレーションの源であり、疲れたときや落ち込んだときには心の薬のようにそっと寄り添ってくれます。 好きな音楽を聴くだけで、心が晴れて、また前向きな気持ちになれます。

私は以前から日本の文化、人々、そして働く姿勢に強く魅力を感じてきました。大学で日本での1年間のインターンシッププログラムの募集を知ったとき、「このチャンスを逃したくない」と思い、すぐに応募しました。
日本で実際に暮らし、文化や習慣を肌で感じられることを、とても楽しみにしています。
日本にいる間に北海道、大阪、京都へ行ってみたいです。
また、日本の食べ物【ラーメン】と【たこ焼き】を食べてみたいです。
今の私の日本語力はまだ未熟で、学ぶべきこともたくさんあります。
でも、私は毎日少しずつでも努力を重ね、必ず成長できるとじています。
サポートしていただけたら嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。 1年間よろしくお願いいたします。
========
城崎NEWS
========
今月の城崎ニュースを担当する中鉢です。
私は7/8に温泉寺で行われた薬師祭りと城崎温泉駅右手にある下駄奉納板を見に行きました。

城崎温泉では、「浴衣」が正装とされており、その足元に欠かせないのが「下駄」です。
この風習にちなみ、お客様の足元の安全と健康を願って奉納された下駄がずらりと並べられているのが「下駄奉納板」です。
奉納された下駄は、年に一度新しいものへと入れ替えられ、役目を終えた古い下駄は、温泉寺にて「下駄供養」としてお焚き上げをさせていただいております。
たくさんの方の歩みを支えてくれた下駄へ、感謝の気持ちを込めて—
それが、城崎で大切にされている「下駄供養」です。

私も浴衣と下駄という城崎温泉ならでは正装でお祭り行きました!
「浴衣で素足に下駄!なんて粋なのかしら🎵」と気持ちとは裏腹にその道中、下駄ずれをしてしまいました😅 特に温泉でふやけた素足に下駄は相性が良くないと思いますので、ぜひ皆様は「湯上がり足袋」を履いてお出かけください!
また、側溝蓋の穴にもつまづきがちなのでお気をつけくださいませ。
下駄奉納板が皆様のおみ足を守り、楽しい街歩きとなりますように😌

===========
若女将今月の一冊
===========

今村翔吾さんの作品です。 どんな攻めをも、はね返す石垣。
どんな守りをも、打ち破る鉄砲。
「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説!
家族を落城で亡くした匡介は、石垣職人として全ての人を守るために絶対に破られない石垣を作ろうとする。
彼に立ち塞がるのは、どんな城も落とす鉄砲。
大軍に囲まれた絶体絶命の大津城を舞台に、誇りをかけた職人同士の戦いが幕を開ける!
熱い!とっても熱いです!!560Pの長編でしたが、出てくる人たちの思いの熱さに、想いのぶつかり具合に興奮止まらず最後までハラハラで楽しめました。
誇りをかけた職人同士の、武将たちとはまた違った戦い方。それぞれの分野で高みを目指し、それぞれのやり方で戦いを終わらせようとしている。
最後の攻防戦はもう・・!凄まじい働きぶりでした・・
これから石垣を見るたびにこの作品を思い出してしまうでしょう。 そしてそれは幸せなことです。
実は私、長編の戦国小説は少し苦手分野でして、、あまり手に取ることはありませんでした。
たまたま見かけた作家さんのトーク番組で、気さくな関西のおっちゃんといった方の話が面白すぎて、調べてみると同世代!
歴史小説といえば大御所の方が書いている知識がないと読みにくいといったイメージだったのに、こんなにコテコテ関西弁で楽しく話している同世代の人が書いたものが読んでみたいと選んだのがこちらの1冊でした。
私のように歴史物をあまり読まない方にも手に取ってみてほしい1冊です。
どんな時代でも自分の仕事に誇りをもって取り組んでいる人は本当にカッコいい!
時代は違えども響くものはきっとあるはず。骨太な作品を探されている方もオススメです!
★★★★★