寒の入りを迎え、冷気日増しに深まるこの頃お元気でお過ごしでしょうか。
年が明けて過ぐに大寒がやってきますが、一年の中で水がもっとも清らかで、雑菌が少なく、美味しくなるのでお酒や味噌もこの時期に仕込む「寒仕込み」があります。
日本にはこの寒さがないと完成しない伝統食があったり、魚は脂が乗って美味しくなり、野菜も甘味が増します。
今の季節をじっくり味わい体感して、次にやってくる春を迎えましょう。
令和7年は巳年です。
巳年の蛇が象徴するのは『成長』や『再生』、『変革』と前向きな事が多いそうです。
挑戦して失敗したとしても『成長』へとつながりその失敗が『再生』『変革』へとつながり、実を結ぶと思います。
今年は何か新しい事に挑戦するのもいいかもしれませんね。
新しい年が皆様にとりまして幸多き一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。
それでは新年最初のお宿通信をお楽しみください。
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Sikiの食卓
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2025年、今年は天気も穏やかで気持ちの良い年明けになりました。
カニシーズンも間もなく折り返しを迎えます。
今シーズンは11月6日の解禁から11月中は豊漁が続きここ数年でも1番安くたくさんの水揚げがありましたが、12月に入ってからは時化の日が多く、漁に出られたとしても水揚げが少なく不漁といった形で、春からずっと感じていた海の変化がやはりカニにも大きく影響を与えているのを痛感しました。
年が明けてから寒い日が続きますが、カニは身が引き締まりより一層美味しくお召し上がりいただけます。
泉翠ではカウンター席のお客様にはカニを目の前で捌き、お好みの食べ方を選んでいただき、お刺身、しゃぶしゃぶ、焼きガニ、天ぷらと色々な食べ方を1番美味しい状態で提供しています。
自分が一番おすすめの食べ方である焼きガニの説明をさせていただきます。
炭火を使い殻を香ばしく焼き、透明な身が少し白っぽくなり、カニの身の水分がふつふつとしてくると殻からはみ出しそうなくらいぷっくりと膨らんできます。
ツヤツヤに仕上がった焼きガニの身をほぐして、甲羅焼きにしたカニ味噌をたっぷりとつけて食べるのが最高に美味しいです。
焼きガニは香りも良く日本酒にも良く合います。
カニ味噌を食べ終わった甲羅でする甲羅酒も最高ですのでタグ付きの松葉蟹のコースを召し上がりいただいた際には是非味わってください。
雪が降り積もる日もありますが、温泉でしっかりと温まっていただき、美味しいカニをゆっくり堪能していただける様に用意してお待ちしております。
是非、冬の泉翠、城崎温泉にお越しください。
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泉翠日和
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こんにちは。今月の泉翠日和を担当させていただきますスタッフの石原です。
私は愛知県出身で昨年の1月ぶりに泉翠に戻って参りました。
スタッフの皆さんは変わらず温かく迎え入れてくれ、私もそれに応えるべく一層気持ちを込めてお客様をお迎えしようと努めております! どうぞよろしくお願いいたします。
久しぶりの城崎の風景は馴染みのあるお店は変わらず、新しいお店もあったりしてじっくり散策してみたい気持ちになります。
個人的には竹内魚店で購入できる二方蒲鉾が気に入っており、また通ってしまいそうです! 沢山並んでいる練り物の中から好きなものを選ぶのも楽しいので、ぜひ立ち寄ってみてはいかかでしょうか。
そして2年目の泉翠では、何度も城崎を訪れてくださる方が多いことにも気づきます。
もちろん温泉を満喫しに!という目的も大いにあるでしょうが、城崎は町全体でおもてなししようという空気がありその中で進化もしている。
そんな心地の良さが何度も来たくなる理由の一つなのではと改めて感じます。 泉翠でも皆さまにゆったりと心地よく特別な時間を過ごしていただければ嬉しく思います。
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城崎NEWS
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12月から泉翠のスタッフになりました、丹波市出身の板垣です。
城崎には来たことが無かったので、色んな場所に実際行ってみて、よかった所をお客様にもおすすめしていきたいと思います!
よろしくお願いいたします😌
今回は【城崎珈琲みはらしテラスカフェ】を紹介します!温泉街のすぐ側にある大師山の頂上にあるカフェです。ロープウェイで山頂まで行くことができます!頂上には10分かからないほどで到着します。ちょうど雨が上がってロープウェイから運良く虹も見ることができました⟡.·
ロープウェイを降りてすぐカフェがあります。
私は米粉バウムブリュレと玄米キャラメルラテを注文しました!
バウムブリュレは、バウムクーヘンのしっとりさと上のパリパリした食感が良く、少しほろ苦さもあり美味しかったです ˆ ˆ
キャラメルラテのキャラメルは自家製のものだそうです。
ラテには玄米粉が使われており、特に女性におすすめです! 温泉の後に飲もうと思い、瓶に入ったカフェオレも買って帰りました。
カフェにはスイーツだけでなく、地元の但馬鴨や但馬牛を使ったホットドックもあります。
また、名前の通りテラスがあり、綺麗な景色を見ながらカフェでゆっくり過ごせます♪山頂には展望台もあり日本海まで見渡せるので、ぜひ行ってみてください!
【城崎みはらしテラスカフェ】
住所: 669-6101
兵庫県豊岡市城崎町湯島806-1ロープウェイ山頂
営業時間: 10:00~16:00
定休日: 第2・第4木曜日定休
電話番号: 0796-32-3365
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若女将今月の一冊
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内館牧子さんの作品です。
やり残したことにケリをつけるのが、本当の終活だ。年金暮らしの原夫妻。妻の礼子はいわゆる終活に熱心だが、夫の英太は「生きているうちに死の準備はしない」という主義だ。そんな英太があるきっかけから終活をしようと思い立つ。それは家族や他人のためではなく、自分の人生にケリをつけること。彼は周囲にあきれられながらも高校時代の純愛の相手に会うため動き始める。やがて、この終活が思わぬ事態を引き起こし——。
70代の作者が書く高齢者小説、何ともリアルなのだろう・・終活なんて聞くと悲壮感も感じてしまいますが、痛快でした!ちょうど親世代の話だったので70歳がとてもパワフルなことを知っています。70代は老人のアマチュアって表現にクスリ。80代になると身体も動きにくくなり諦めがきくけど70代だとまだまだ感があって考えたくないってのが特に。 他人軸の終活、自分軸の終活。人の数だけ終活の数があり、いろんなことを考えてしまいました。人生でやり残したことををするのも終活だし、死ぬことや自分がいなくなった事を考える哀しいイメージの終活ではなく、自分の人生をより楽しむための生きがいだったり振り返りの時間としての終活には目から鱗で素敵だった。
『若いころは青かった。青さは新鮮だが、旨味は出ていない。垢のつかない青さはいいものだ。だが、それはその年代だからいいのだ。結構なトシをして「少年のような」だの「少女のまま」だのは、恥じてもいい。旨味が出ないことをなぜ誇る。男も女も過去の時間が作り上げるのだ』
いつかは自分にもやってくる終活。うっすらぼんやりでしか想像できていません。そんな自分にピシッと教訓を貰えた感じ。
こちらの作品は親世代、60,70代の方は特に共感が多く楽しんでいただけるかと思います。まだ終活は考えれない方も高齢者の気持ちが分かって面白いのでオススメです。
★★★★☆