遠藤彩見さんの作品です。
職場結婚をした新婚家庭が舞台。
毎日食卓を囲み、お互いの気持ちや体調を察するのが夫婦のあるべき姿だと考える妻。感謝しつつも妻の作る夫婦の「形」になじめない夫。「食の好み」をめぐる夫婦の心理合戦に引き込まれます。
私のジャッジでは圧倒的に夫が悪い。その場しのぎの言葉でやり過ごしてるから悪いんだ!!と思いつつも、妻の外堀埋めていく感じや意地がとても怖く可哀想にもなる・・
フルタイムで働き、お料理上手でしっかり家を快適にしてくれている奥さん、最高だと思うけど・・好きな人の為にしていることがこんなにも報われない事ってあるのね。
こんなにも苦痛な食卓シーンはなかなかないです、息が詰まる。
「おいしさは恋で栄養は愛」「変わらないために変わることが出来なかったのだ」印象に残ってる文章です。
食にまつわる本が好きな方、心ざわざわしたい方、結婚前の踏み絵として疑似体験しておくのもいいかもしれません(笑)
★★★★☆
城崎温泉 泉翠 冨田 歩