
今村 翔吾
今村翔吾さんの作品です。
どんな攻めをも、はね返す石垣。
どんな守りをも、打ち破る鉄砲。
「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説!
家族を落城で亡くした匡介は、石垣職人として全ての人を守るために絶対に破られない石垣を作ろうとする。彼に立ち塞がるのは、どんな城も落とす鉄砲。大軍に囲まれた絶体絶命の大津城を舞台に、誇りをかけた職人同士の戦いが幕を開ける!
熱い!とっても熱いです!!560Pの長編でしたが、出てくる人たちの思いの熱さに、想いのぶつかり具合に興奮止まらず最後までハラハラで楽しめました。
誇りをかけた職人同士の、武将たちとはまた違った戦い方。それぞれの分野で高みを目指し、それぞれのやり方で戦いを終わらせようとしている。
最後の攻防戦はもう・・!凄まじい働きぶりでした・・
これから石垣を見るたびにこの作品を思い出してしまうでしょう。そしてそれは幸せなことです。
実は私、長編の戦国小説は少し苦手分野でして、、あまり手に取ることはありませんでした。
たまたま見かけた作家さんのトーク番組で、気さくな関西のおっちゃんといった方の話が面白すぎて、調べてみると同世代!
歴史小説といえば大御所の方が書いている知識がないと読みにくいといったイメージだったのに、こんなにコテコテ関西弁で楽しく話している同世代の人が書いたものが読んでみたいと選んだのがこちらの1冊でした。
私のように歴史物をあまり読まない方にも手に取ってみてほしい1冊です。どんな時代でも自分の仕事に誇りをもって取り組んでいる人は本当にカッコいい!時代は違えども響くものはきっとあるはず。骨太な作品を探されている方もオススメです!
★★★★★
城崎温泉 泉翠 冨田 歩