
林 真理子
林真理子さんの作品です。
「好きでもない女と結婚するのは絶対に嫌だ」「自分たちは宮家に生まれて、あれこれ苦労した」「あの女王さまでは、子どもをお産みになることは出来ないでしょう」–。
さまざまな立場に葛藤する皇族華族の結婚をめぐる衝撃の短編集。
いやぁ、この話を書けるってさすが林さん!怖くてなかなか切り込めない題材じゃないですか?
雲の上の方の生活や、やりとりを知るってなかなか出来ない事。タブーを覗くような感覚で楽しく?読めました。
高貴な方だからといって中身まで高貴とは限らず、なかなかに傲慢な人がいたり。時代がといってしまえばそれまでですが、妾がいて腹違いの兄弟も2桁とか。姫様たちの憂いや葛藤が、当たり前ですけど人間臭くて。歴史の偏移や、伝統も簡単にですが分かったのも良かったです。
今回の題材はWikipediaの情報で知っていたものもありますが、物語として読むと感じ方がまた変わってきます。こんな発言をしたのはどの顔だ?とネット検索しながら読みました(笑)
ゴシップネタが好きな方や、皇室の歴史が知りたい方、短編なので気負わず読書を楽しみたい方にオススメします。
★★★☆☆
城崎温泉 泉翠 冨田 歩