お宿通信2月 | 【公式】城崎温泉 泉翠(せんすい)|城崎で大切な人と過ごす豊かな時間
2023.02.26
お宿通信2月

こんにちは。

城崎温泉 泉翠 山本です。
朝晩はまだ寒いですがだんだんと日が長くなり、日中は日増しに暖かさを感じます。
木屋町通りの桜の蕾が、陽がよく当たる場所では少し成長し始めています。春もすぐそこまで来ていますね。

当館の朝食では今の時期しか摂れない海草の『神馬草(じんばそう)』を今月末よりお出ししております。
春先の新芽の柔らかい時に食べる、山陰地方でしか摂れない海草です。
磯の香りとシャキッとした食感をお楽しみいただけます。この時期にお越しのお客様はぜひご賞味ください(^ ^)
それでは今月のお宿通信もお楽しみください。

昨年の桜の写真です。例年、3月末から4月にかけて満開の桜がご覧いただけます。

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Sikiの食卓
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今回はコースの最初に出ししている一番出汁のこだわりを紹介します。
泉翠の料理になくてはならない出汁です。
まずは温度、時間にこだわり水から昆布を入れ、火にかけ70℃まで温め、昆布のうまみを引き出す為に温度をキープして30分後に昆布を取り出して、80℃まで温度を上げ、そこに削りたてのかつお節をたっぷりと入れます。

かつお節を入れた後は出汁が濁ったり、かつお節の雑味が出てしまうので触らずに鍋の底に沈むのを待ちます。沈んだのを確認すれば素早く静かに濾します。
このとり方でいい香りの澄んだ色の出汁がとれます。泉翠では、出汁は味付けを支え素材の味を引き出し、うま味のある風味豊かな料理に仕上げる為に必要な物と考えています。
最初にお出しする事で温かいものを飲んでいただき、食事に向けて体内を整えつつ、この出汁がコース内でどのように料理に使われているかも楽しんでいただけると嬉しいです。

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泉翠日和
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こんにちは!2月の泉翠日和を担当させていただく岩崎です!
先日、お休みをいただき大学時代の思い出がたくさん詰まった京都に行ってきました♪1日目は金閣寺→清水寺&東寺へ。 清水寺&東寺に行った際、ちょうど夜景が綺麗で思わず写真を撮りました。

外国の観光客の方も多く見られ、以前の京都に戻ってきているなと感じました。 夜は、アルバイト時代の仲の良い後輩と先斗町のごはん屋さんに行き、良い息抜きが出来ました。顔が見たいと仲の良い友達も駆けつけてくれ、私の中での最大のリフレッシュは、心おける友人との団欒だと感じました(^^)

2日目は朝から錦市場→美術館&平安神宮へ。錦市場は、活気に溢れていておじいちゃんおばあちゃんに元気をもらってきました!
接客に活かせたらまた楽しくなりそうです。
京セラ美術館では、アンディ・ウォーホル展を実施していたので行ってきました。
アンディ・ウォーホルはアメリカの画家です。実はこの美術館訪問が今回のメインイベントでした。

自分の新しい感性を見つけられたらと思い、観覧してきました。
色使い、筆のタッチの素敵な絵画がたくさん展示してあり、圧倒されました。
もし、自分を見失ったり、何をしたいか目標が明確でない時、美術や音楽、自然に触れるヒントをくれるか改めて感じ、芸術の力に魅了されました!! 今回の私の休日の一部でした♪

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城崎NEWS
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今月の城崎NEWSはシワコティが担当します。昨年の7月7日の七夕の日にオープンした蕎麦屋 【ほしそば】を紹介します。

店内はゆったり24席あります。「通し揚げ天ぷら」と1人前5皿の「名物皿そば」がオススメです。季節の野菜を使用したサクサク熱々の天ぷらで、海老はプリプリ衣はサクっとした食感が楽しめます。
【ほしそば】さんの蕎麦は二八蕎麦なのでなめらかでツルッとした喉越しで何皿でも食べられそうです。 5皿でも盛りそばの1人前ほどあり、食べ応えも抜群♪

泉翠からは徒歩5分ほど。駅から2分の駅通りにあります。平日でもお昼時は混み合っているので、開店の11時から12時頃までに行くのがオススメです。
チェックアウト後のランチにいかがでしょうか。

【ほしそば】
営業時間:11:00〜16:00(LO15:30)
定休日:不定休
住所:豊岡市城崎町122 TEL :0796-32-3337

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若女将今月の一冊
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青山美智子さんの作品です。
長年勤めた病院を辞めた元看護師、売れないながらも夢を諦めきれない芸人、娘や妻との関係の変化に寂しさを抱える二輪自動車整備士、親から離れて早く自立したいと願う女子高生、仕事が順調になるにつれ家族とのバランスに悩むアクセサリー作家。
つまづいてばかりの日常の中、それぞれが耳にしたのはタケトリ・オキナという男性のポッドキャスト『ツキない話』だった。月に関する語りに心を寄せながら、彼ら自身も彼らの想いも満ち欠けを繰り返し、新しくかけがえのない毎日を紡いでいく‐‐。
ジーンと心に残る1冊でした。登場人物は誰もが現状に満足がいかずに悩みをを抱えています。そんな自分でも誰かに影響を与えている、誰かの為になっていることがある。私もそのうちの一人だけど、それに気づいていない人って意外と多いんじゃないかな。実はかけがえのない1日を過ごしてるんだよっていう。その事実にすごく幸せで満たされた気持ちになりました。
1番好きだったのは、『お天道様』不器用な父親が、急に決まった娘の結婚&出産を喜べずにってお話。こういうった設定だとお母さんが肝が据わってて喜んでてお父さんは頑固者ってパターンが多いんだけど。私はお父さん側なんだよなぁ…お母さんの包み込む深い愛みたいなの出来ないし、お父さんがんばれ!ってなってしまう(笑)少しずつ分かり合える家族に泣けてしまいました‥ラストの『針金の光』もじーん。
『悩んでるときって、自分を見失ったりするじゃない。私がいるよっていうのは、あなたがいるよって伝えるのと同じことだと思うの。彼女を想ってる私の存在が、彼女の存在の証しになるんじゃないかなって』
『叶わなかったらダメなのかな。夢を持ってるっていうことそのものが、人を輝かせるんじゃないかな』
『あたりまえのように与えられ続けている優しさや愛情は、よっぽど気をつけていないと無味無臭だと思うようになってしまうものなのよ。透明になってしまうものなのよ。それは本当の孤独よりもずっと寂しいことかもしれない』
一歩踏み出す空気を貰えて、人っていいなと思える温かい作品です。前向きになりたい方、優しい気持ちになりたい方、癒されたい方、生き方や人間関係に悩んでいる方に特におすすめの1冊です。月にまつわる豆知識も楽しいです。

★★★★☆

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