窪 美澄さんの作品です。
妻でも、母でも、娘でもなく、ひとりの女になりたい。
奈美は47歳の美容皮膚科医。シングルマザーとして息子を育て、自分を棄てた母親の介護もしながら仕事一筋で生きてきた。元夫は自殺未遂を繰り返し、お金を要求し続けてくる。心を閉ざすように生きてきた奈美はひょんなことから14歳年下の患者と恋に落ちて・・・
年下男性の若さへの遠慮や負い目がとてもリアル。元夫との関係もリアル。母への恋愛に冷ややかな息子。これまたきっとリアル。
人ってナマモノ。窪美澄作品の女性の内面をあぶりだす感じ、とても好き。
不穏な空気感も楽しい。
女ってなんなんでしょうね?性別でいえばいつまでも女。見た目をきれいに保っていたら?恋していたら?いつまで女でいてもいい?女に執着することは傲慢?
私なりの解釈は自分を諦めなければってことと似てる・・なのかなと。妻だからとか、母だからとか、年齢とかで制限をかけるのではなく自分に縛りをかけず自由でいれたらってことかなって。
大人の恋愛、年の差恋愛、気になった方に特におススメします。
★★★★☆
城崎温泉 泉翠 冨田 歩