村田沙耶香さんの4つの短編小説。
タイトルも表紙も可愛くふわふわしたメルヘンなお話かなと思ったけど・・
可愛いお話なんて1つもない。ぶっ飛んだ独特な世界観。どの話も面白く、少しブラックでB級を満喫した気分。←褒めてる。
早い展開と意外なオチ。
特に面白かったのは「秘密の花園」
子どもの頃からの初恋にとらわれ、それに終止符を打つためにとった主人公の行動は?
あとは最後の「変容」も秀逸。
介護のために2年仕事をやめ、家の事に専念している間に世の中に「怒り」の感情に気づく、さらに世間では当たり前に使われている「なもむ」の感情がわからず衝撃をうける。それは??
極端だし変態だしおかしな話なんだけど、あるかもしれない、なんか分かってしまう、共感出来てしまう。
こちらの本はなんかスカッとしたいな~、深く考えずに楽しめる本が読みたいな~って方にオススメします。
★★☆☆☆
城崎温泉 泉翠 冨田 歩