よ、よ、良かった~~~~(涙)
コミカルなタイトルで軽くお口直しに読むかくらいのテンションで読み始めたこの作品。
百花25才、妊活を始めた矢先に乳がん発覚。菜都32才、造り酒屋の嫁として育児に奮闘する中、乳がん発覚。柚子29才、花嫁健診で乳がんが見つかり婚約破棄。若くして乳がんになってしまった女性3人が闘病ブログで出会い励まし合い・・最後にはお互い勇気をだして旅行に行ったお話。
著者が若年性乳がんの経験を持たれていて、とってもリアル。そしてこれがデビュー作。
自分の体の一部がなくなる苦しみ、周りの無理解、何気ない言葉にひっかかってしまう自分が嫌になる、予定通りにならない人生。
彼女たちの人生に涙して、怒って、喜んで、嬉しくなって。
心が大忙し。
泣いた…泣いた…泣きながら読みました。
重い内容なのにタッチは軽やかで次に次にと読み進めてしまいました。
心に残ってるフレーズ
『永遠に癒えない傷を心にも体にも背負わされて、なのに、幸せ、って思える瞬間もあって。神様は、私を生かしたいの、殺したいの、どっちなの』
辛くて苦しい思いをした人がこう思えたこと、嬉しい。
神様は乗り越えられない壁は用意しない、そんな言葉があるけど、その言い方は違うのかなって。
最初から強い人なんていないし、一日一日、地を這うようにして生きた結果で、強くならないと生きていけないから、強くならざるえなくて、それでもやっぱり不安だし・・それが人生なのかなと。
3人が笑顔で前を向く最終話にはエールをもらえました。
『もがき』と『強さ』『希望』を見せてもらって前向きな気持ちになりました。
人生は永遠じゃないし、今日は昨日の続きじゃない。
『自分は持っている。明日をどう生きるのかを、決める権利を。』
手にとって良かった・・続編をかいてほしいな・・
全ての方に、特に前向きになりたい方、今幸せなのかなって実感のない方にオススメします!!
★★★★★
城崎温泉 泉翠 冨田 歩