今回オススメするのは木内昇さんの『占』です。
いつの時代なのか・・大正?明治?時代の女性の短編集。
7人の女たちの恋や仕事の悩みや希望が「占い」を軸に鮮やかに描かれています。
この昔の時代の独特の世界感も引き込まれるし、ちょっとしたホラー。
それだけじゃない清涼感。
人によっては陰気臭い!と感じるだろうなと思いつつ、一気読み。
時代も違えば、出てくる7人の女性の性格もそれぞれなのに、”なんかわかる!””いるよね!”と、うなずいてしまうのが楽しくて。
占いといっても、普通の占いから死者の言葉を聞く不思議なものまで様々。
女性心理の描写が上手で、不思議な世界にも浸れる。
私は彼女たちに明るい未来が見えたし、読後はなぜだか満足感でいっぱいになりました。
きっとこれ男性にはマッチしないかも。わかる~!が少ないと思うから。
ぜひぜひ!これを読んでどう思うか感じてほしい。
スッキリ派?モヤモヤ派?どちらを読み取るでしょうか。
城崎温泉 泉翠 冨田 歩